ちゃんとやれ!

副業フリーランサーの飲み屋話

一つの会社で長く働くのも悪くない説

厳密に言えば、会社でなくて「業界」かもしれない。

同じ業界に長くいると、そこの慣習ややり方を重んじるばかりに思考停止になってしまう。

 

同じクライアントを長く続けていると、細かなところをごまかしていたり、というような小さな問題を抱えたままになっていることもある。

発注書を出す前に、口頭で依頼をしたり。

困ったときに「まぁなんとかやっておいて」とうまく逃げられたり。

 

毎回、新規のお客様だと思って行動すれば、上記のようなことは無いのだけれど、なかなかそうもいかない。

 

そういう弊害があるけれども。

長年続けていることへの信頼もあるのだ。

 

業界は狭い。

いつごろ、どこで、どんな活躍をしていたか。

分かったりするもの。

 

同業他社へ転職した仲間もいることだろう。

そうすれば、●●君とは一緒に働いていたんだよ、▲▲さんは前の上司でした。

色んな話ができるようになる。

 

そうすると、そこに信頼感が生まれる。

「あなたの言っていること、本当ですね」と。

その業界しかしらないようなニッチなネタを持っていれば、相手との距離がグンと近くなる。

 

そのネタを手に入れるには、長く働く、濃く働くことが大事。

 

リーマンショックのときの感覚や、ITバブルのときの感覚。

そういう感覚がピタリと合うのは、お互いがその業界にいたから。

「そういえば、Aさんは元気にされてますか」と聞けるかどうかの違いだろう。

そのネタを持っていればいるほど、相手の内側の問題であればあるほど、一気に距離が縮められる。

 

人間とは面白もので、人情重視で動く人がたくさんいるのだ。

性能、価格じゃない土俵で戦うために。

同じ会社、同じ業界で長く働くのも悪くない。

 

 

「会社四季報」業界地図 2018年版

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