東京で大規模な停電があったらしい。
省庁の集まる地域での停電だそうだ。
日本において、悪天候ない場合に停電になる確立、どれくらいだろうか。
首都圏の停電で思い出されるのは、クレーン船が送電線に接触した事故。
2006年8月14日に発生した首都圏大規模停電
これは旧江戸川にて、クレーン船がアームを伸ばしたまま通行したことによって、河川を跨いでいた送電線に接触し発生したもの。
お盆期間中だったので、業務的な損失は少なかっただろうが、首都圏において停電が発生することは一大事だろう。
今日の停電は平日の昼間に発生した。
どれだけの企業や交通網に影響が与えたか、まだ正式な発表はないものの、ヤフーのトップニュースになるくらいだから、大きな問題だっただろう。
さて、都心には大きなビルがいくつも建っている。
地価が高く、建物の融資が受けやすかったり、人口が多いので上に伸ばした結果だが。
そういった大きなビルに限っては、自家発電装置がついている。
停電時に自家発電に切り替えるのではなく、常時自家発電なのだ。
例えば六本木ヒルズ。
地下6階には、六本木エネルギーサービス株式会社がある。
都市ガスを燃料としたガス発電機が備えてあり、六本木ヒルズの電気はそれで賄っているという。
また消費しきれていない一部の電気については、東京電力に売っている。
この六本木エネルギーサービス株式会社は特定送配電事業者だからだ。
大きなビルがいくつも建っている場所では、冷暖房を共有することは良くある話。
名古屋駅前のあるビルや地下街では、冷暖房のシステムをDHC名古屋株式会社が請け負っている。
発電について、大きな設備を持っている事業者、ビルというのは非常に少ない。
オフィスに標準で発電機がついている例も少ない。
発電機や無停電装置が設置されているのは希だろう。
最近は、会社から支給されるパソコンもノートパソコンの場合がある。
フリーアドレス制のオフィスはノートパソコン。
ノートパソコンだと、停電になっても数時間はもつ。
作業しているデータを保存して終わることができる。
ただ、情報化社会の今、停電をいうのは大きな損失を生む。
株に為替、そういった仕事の人は、その1秒、その0.1秒で何億もの損失がでたりする。
医療現場でも、その停電が命取りになってしまう。
何にでも重要なモノには冗長性が必要だ。
ただ、そのレベルをどれくらいにするのかが、適正か、過剰か、判断が難しい。
電気に依存するなというのは、困難な話。
六本木ヒルズを事務所にすれば、電気は自家発電しているし、冗長性が保たれる。
そこまでの投資が必要かと言われるとねぇ。
ノートパソコンに変えておこうかなくらいのレベルかもしれない。
僕は心配性なので、冗長性を気にする。
今、住んでいるところも、公共交通機関が複数あることを基準に選んだ。
スマホだって2回線、キャリアを分けてもっている。
保険になるのか、コストになるのか、投資になるのか。
見極めるのが難しいところではあるが、停電がおきているこのタイミングで。
もう一度考え直したいものと思う。
冗長性のバランス、インフラへの依存、改めて見直したいタイミングだ。
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