スーパー銭湯でのできごと
サウナで暖まった身体を整えるために屋外のベンチで休んでいた。
露天風呂もいくつかあるような大きめのスーパー銭湯。
屋内の風呂と、屋外の風呂をつなぐ扉は2箇所あった。
それも隣り合うようにして2箇所。
そのうちの1つが壊れていたようだ。引き戸のガラス面には「故障中なので左側のドアを使って下さい」と書かれている。
また、「トイレ清掃中」で見かける黄色い看板に「故障中なので左側のドアを使って下さい」と貼り紙がしてあるものが、ドアの前の邪魔な場所に立ててある。
ドアに故障中と書いてあり、通行に邪魔になるように看板が置いてある。
にもかかわらず、無理矢理そのドアをこじ開けて外と内を行き来する人が多い。あまりにも多い。
何を考えているのか、さっぱり分からないのだけれども。
例えば駅のエスカレーター。
「立ち止まってご利用下さい」と書いてあっても、歩く人がたくさんいる。
その注意書きを無視している人がたくさんいる。
立ち止まって使うことが分かっていながらも、歩く人がいるのも事実。
でも、今回のスーパー銭湯の場合はどうだろうか。
故障中だと分かっていて、そのドアを開けている人はどれくらいいるのか。
そもそも貼り紙を読んでいる人は、どれくらいいるのだろうか。
分かっていて無視するのと、それに気付かなかったのでは、意味が全く変わってくる。
書いてあることを無視して自分勝手に振る舞う人も迷惑だけれど、それすら読まない、注意しない人はもっと迷惑だ。
もちろん故障中のドアを、もっとぐるぐる巻きにしたり、何が何でも開かないような仕組みにすればいいことだけれど、そこまでしないといけないものなのだろうか。
と、考えながらベンチに座っていた。
どうしたら相手に伝わるのか、どうしたら相手に読んでもらえるのか、理解してもらえるのか。
人間相手は本当に難しいのだ。
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