自動ドア。
自動ドアをじっくり眺めたことがある人はどれくらいいるだろうか。
ドアそのものというより、ドアに貼ってあるステッカーの話。
小さなころから見慣れてしまって、何の違和感もないのだけど。
「自動」という文字の間には「NABCO」と書いてある。凸レンズの断面みたいな図形の中に。
ナブコ(ナブテスコ)や関連会社の自動ドアに貼ってあることが多い。
「自動ドアの自動と書かれた文字の間には何というメーカー名が書かれているでしょう」なんてクイズを出したら、何人が答えられるだろうか。
僕自身も、34年間生きてきて、このステッカーをじっくり見たのは初めてだった。
国内シェアNo1のナブコ自動ドア。一般の人がメーカーを指定して購入することはまずないだろう。トヨタ自動車を知らないと恥ずかしいけれど、ナブコを知らなくてもへっちゃらな気がしている。
デザインは、馴染んだほうがいいのか、馴染まないほうがいいのか。
自然と溶け込んでいるものもあれば、目立つサインにしてあるものだってある。
用途に合わせて、目的に合わせて決めるのだろうけど。
このステッカーが、生活の中で刷り込まれているので、文字が「自動」でなくても自動ドアだと認識しそうだ。「手動」と書いてあっても。青い五角形の縁取り、サイズ感、貼ってある場所。
それだけで、自動ドアと認識してしまう。
つまり、何が言いたいかって。
ナブコというブランドをきっちり認識できたし、自動ドアっぽいステッカーを認識できたので。
そういう一つ一つのことを、もっと解像度高く見ていきたいということ。
生活の中にも、まだまだ見るべきポイントがあるんだろう。気付かないというのは、もったいないような気がしている。