大阪からの帰り道。
近鉄の特急列車に乗った。
私鉄の特急には2種類ある
- 運賃以外に特急料金が必要
- 運賃だけで乗れる
近鉄の場合は前者で、運賃以外に特急料金が必要だ。
しかも近鉄の場合は全席指定。
特急券を買っていないと席すら保障されない。
難波から名古屋方面の特急に乗っていると、特急券を買わないで乗車したカップルが。
別料金のことは知っているようで、車内にて特急券を買っていた。
が、車内で発売される特急券は、座席指定されないのだ。
空いている席があればどうぞ。といった感じ。
近鉄はオンラインでも特急券を発売しているので、技術的には可能なのかもしれないが、車内発券の場合は座席が保障されない。
今回乗った特急列車は、比較的多くの駅に停車するタイプだ。
奈良県にある大和八木を越えると一気に乗車率があがる。
その先、三重県内の駅にいくつも停車するのだが。
指定席券を持っていない2人は、保障される座席がないのだ。
誰かが来たら席を空けないといけない。
これはゆっくりしていられない。
その様子を見ていて、終身雇用ってこんな感じなんだろうなーと思った。
自分自身は特急券を購入し、列車に乗った。
だから目的地までの間、座席の保障がある。
トイレに行こうと、デッキで電話をしていようと、購入したその席は自分が自由に座ることができる。
その一方で、指定席券を買わずに列車に乗ったら。
全席指定の特急列車なので、支払う料金は同じ。
同じ料金を払っても、今座っている席に誰かこないかドキドキしていなきゃいけない。
終身雇用と非正規雇用。
そんな縮図のような気がした。
「事前に特急券を買っておけばいいのにな」と思いながらも、自分自身も買わずに乗ることが何度かあったので、誰しも事情があるんだなと。
事前に買うか、事後に買うか。
同じ料金を払っても、座席がある人とない人がいる。
何とも言えない不思議な気持ちで移動時間を過ごしたのだ。