「好きなこと」だけして生きていく。
心屋仁之助さんの本だ。読んだことはまだない。

「好きなこと」だけして生きていく。 ガマンが人生を閉じ込める
- 作者: 心屋仁之助
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2015/02/13
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
心をわしづかみにされるようなタイトル。「好きなことだけ」この言葉を信じた人も多いのではないだろうか。
一方で、好きなこと"だけ"していくのは大変だ、難しいと言う人もいる。
マナブさんのブログ「マナブログ」にもそんなことが書いてあった。
当たり前ですが、好きなことが「漫画を読む」だったら、それだけだと生きていけませんよね。
好きなこと、好きなこと、と言われるけれど、自分が好きなことってどれくらいの人が把握しているのだろう。
「あなたの好きなことは何ですか」と聞かれて、素直に、スムーズに答えられる人はどれくらいいるのだろう。
僕は好きなことを答えるのが苦手だった。何が好きか分からないし、それはどのくらいの粒度で答えればいいのかも分からない。
「音楽を聴くのが好き」と言えば、それはJ-POPもジャズもクラシックもごちゃまぜにされるのか、J-POPの中でも宇多田ヒカルが好きとかあるだろうし。
ドライブ中に音楽を聴くのが好きな人もいれば、ブランデーを片手にリスニングルームでオペラを聴くのが好きなのかもしれない。
そんな「好き」がよく分からないまま、幾分か過ごしてきたけれど。
ここ数ヵ月をふと振り返ってみると、あまりストレスを感じることがなかった。
どうしてだろう、、、と考えた結果、出た結論は「好きなように生きていた」から。
意識しない中で、好き勝手生きてきたのだ。
悩みも少ない、職場でもイニシアティブをとれるようになった。仲のいい友人と寿司を食べて焼き肉を食べてラーメンを食べる。
毎日が楽しかったのは好きなように生きてきたからかもしれない。
その結果。
「書く」という行為が苦痛になってきた。手書きもパソコンも同じで、書く行為が嫌になった。
そういったものから逃げたくなってきた。
好きなように生きていると、思考がマンネリ化してくる。満たされているから、あまり考えなくなる。
そうすると、思考のわだかまりを書きだそうともしないし、そもそも違和感も生まれなくなってくる。
書きたいことが無くなって、書くことが苦痛になってきた。
つまり、好きなものばかりを食べていたら太ってしまって「やべぇ、ダイエットしなきゃ」みたいな感じになった。
優秀な人は、それを自制するだけの自分を持っているのだろうけど。
気付かないまま、好きに流されてしまったら、残念な自分しか残らない。
それが、今の自分自身だったということ。
満たされているんだけど、どこか板挟みにあっている。
満たされているんだけど、どこかで飢えている。
旅行から帰ってきたおばあちゃんがよく言っていた。
「旅先も楽しかったけど、やっぱり家が一番だわ」と。
まさにそんな気持ちだ。自分をニュートラルにもってこれる場所をしっかり確保すること。そこを基準に自分の足取りをコントロールすること。
無意識のうちに好きを求めて行動した結果、好きに囲まれることはできたけど、それが精神的な満足にはつながらなかったのだ。
これからやることは「好き」との距離を適切にキープすること。今時点で言えば、好きから遠ざかる努力をしなきゃいけない。
仲間意識がなり過ぎると仲間じゃなくなった瞬間に大きな亀裂を生むから本当に仲がいいなと思う人でも適度な距離感がいい。
— 岸本学|しゃべりクリエイター (@bunamato_mosiki) July 1, 2019
近寄ったり離れたり、それでも一緒に入れるような人が本当の仲間。
近くにいないと仲間じゃないのはそれは空気に酔っているか、仲間というただの枠組みに縛られてるだけ。
まさにこんな感じ。答えはどこにでも落ちているみたいだ。
やりたいことばかりをやってきた自分に足りなかったのは、やらなきゃいけないことをやる自分だった。
やりたくないけどやらなきゃいけない。これは「好きなこと」から遠いところにいる存在だ。
その存在こそ、今の自分が必要なもの。
好きに溺れてしまった結果、燃え尽きたような、空っぽな自分しか残らなかった。
「好き」は麻薬だ。
今やらなきゃいけないのは、好きから遠ざかって、やるべきことをちゃんとやること。
まさに「ちゃんとやれ!」ということ。

現在(イマ)ここで、ちゃんとやれ! そして、夢よ叫べ! (Guitar Magazine)
- 作者: 遠藤賢司,湯浅学
- 出版社/メーカー: リットーミュージック
- 発売日: 2018/11/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る