ファッションには興味がない。
おおよそどれでもいいと思っている。
どれでもいいということは、どれでもよくない。なんて話を聞いたことがある。
デートで「何が食べたい?」の返答に「何でもいいよ!!」なんて言われることがあるが、あれは一番信じてはいけない嘘だ。
その昔、同僚とランチに行くときに「何でもいいよ!!」と言ったら、「道ばたのマンホールでも食ってろ」と言われたのはいい思い出。
見えない縛りがあって、見えない枠があって。結局のところ、こだわりがあるのだ。
いわゆる「こだわりがない」というのは、その商品に対して強い思い入れがないだけ。
「どうしてそれを選んだの??」と聞かれたときに「理由はないけど」「なんとなく」と答えてしまう。
スーツを着て15年、よく働いてきた。そうなると、たとえファッションに興味がなくても、定番のソレがあるのは事実。
値段が手頃で、それがなんとなくよかったから。
と選んだものばかり。
ワイシャツ、インナーシャツ、パンツ、靴下、革靴は、どれを買うか決まっている。
あのメーカーの、あの商品。
たまたま巡り合って、たまたま可も無く不可も無しだから、それを買い続けている。
「素材がいいものがあるよ」「こっちのほうがカッコいいよ」なんて言われても乗り換えることはしないだろう。そのくらい無頓着だからこそのこだわりがある。
ワイシャツ、インナーシャツは店舗で、パンツ、靴下、革靴はインターネットで買える。
そのうち、少しだけ賢くなる。基本的にはすべてローテーション。
どれと、どれを組み合わせるか。なんて考えなくていいようにできている。
だから、革靴は別にして全て6つずつ買う。ワイシャツ6枚、インナーシャツ6枚、パンツ6枚、靴下6足。
それぞれのパーツごとで、そろそろ替え時だな、と思ったら6つ全部取り替える。基本的に同じようなヨレかたをするから。
会社に行く日は5日、それに予備の1セット。
そうすることで、最低週1回の洗濯をすればいい。
全てはアタマを使わずに、モノゴトを処理できるように。
洋服そのものにこだわりがないだけに、それ以外のところでこだわりが生まれてしまう。
どっちでもいいものだから、うまくいく方法を。余分なことを考えなくていいように。
強い思い入れがあったり、どうしてもこれじゃなきゃ嫌だ!というこだわりはないけれど。それだったらこれを選んでおけばいいじゃないか!!というこだわりはある。
こだわらないことに、こだわるようになった。そんな社会人15年目だ。