大人になる中で変化がたくさんある。
セロリが食べられるようになったり、ビールが美味しいと思ったり。
静かに電車に乗れるようになったり、昼間でも寝ることができたり。
子どもの頃は、それが不思議だった。自分自身が経験していないことは分からなかった。
大人は不思議な存在だった。
あれから10年、20年と時間を重ね、僕も大人になった。
セロリを食べるしビールも飲む。しゃべらないで電車に乗ることもできるし、昼間でも寝ることができる。
どうして?と小さな子どもに聞かれたら、それを説明することができるだろうか。
「気付いたらそうなっていたんだよ」くらいで言葉を濁すのではないだろうか。
それと同じように大人になると「恥ずかしい」という気持ちが無くなるのは何故だろう。
駅前で大きな声で歌を歌うこともできるようになるし、飲み過ぎて道ばたで寝てしまうことも。
「あの人、カワイイよね」と言うこともできるし。
小さな頃は、それを「恥ずかしい」という気持ちで片付けていたのだけど。
いつからか「恥ずかしい」という気持ちが減ってきたような気がする。
僕よりも随分年上の人を見ていると「恥ずかしいと思わないのかな」なんて感じることもあるので、歳を重ねるとますます恥ずかしくなくなるのかもしれない。
どんな経験があると、どんな思考が働いて、恥ずかしい気持ちをコントロールできるのか分からないけれど。
いつからか、恥ずかしいと思わなくなったことがたくさんある。
もし成長していくうえで、恥ずかしさが邪魔になるようなことがあるなら、正常に育ってきたんだな。と思うようにしよう。
余分なことは考えずに、自分を信じてみたいと思った。