少しだけカッコよさ、少しだけプライドを置いてきぼりにしたら、電車旅が心地いいんです。
どこかしらで車にステータスを求めていたのでしょう。電車の運転はお任せして、僕は乗っているだけ。
乗り物には拘束されているけど、自分自身はフリー。
本を読んだり、車窓を眺めたり、考え事をしたり。
車で移動するときは、好きな時間に好きなように移動できる。
面白そうなものがあれば止まればいいし、嫌になれば途中で帰ればいい。
昔はそうだった。
基本的には車で移動する。
自由で気ままなお出掛けができるから。
深夜早朝であれば、車は便利だ。
便利だけども、全てが自己完結してしまっているようで、今となっては苦手かもしれない。
便利なモノに慣れると、次はそうでないモノが欲しくなるのだろうか。
電車で気ままに出掛ける時、スマホには随分とお世話になっている。
暇つぶしというよりは、時刻表、地図、ブログを書くのにつかう。
だから電池がなくなると、ちょっと大変なわけだ。
車にはコンセントを付けていたので、いつでも充電できる。
電車だとそうはいかない。
スマホをしっかり充電して、モバイルバッテリーも準備して。
そんな「準備」がたくさんある。
荷物だってそうだ。
電車であれば、あれこれそれと持って行けない。
僕はリュックサック1つ分しか持って行かない。
その中に入りきらないとダメだから、予備を用意できないときもある。
最終電車をチェックしておいたり、お得なきっぷや、組み合わせを探しておかなければいけない。
移動している間の自由はあるものの、割と制限されるものも多い。
ただ移動中の自由は新しい発見をもたらしてくれる。
見たことのない風景や、触れ合ったことのない人たち。
多くの人との出会いがあったり、多くのモノとの出会いがあったり。
そういうことが無かったとしても、自分時間があることは素敵なことだ。
自分の中で気持ちを整理したり、言葉を整理したり。
良く言えば瞑想タイム、悪く言えばポーっとしているだけ。
電車の中でできることが限られているからこそ、うまく楽しんでいる自分がいるのかもしれない。
窓側の席に座れば、暑いなぁと思う。
小さな子供がいれば、うるさい!と思いながらもカワイイなぁと思う。
満員電車は嫌だけど、それはそれでアトラクションかもしれない。
車よりも不便なことが多い。
車よりも時間がかかることもある。
車はカッコいいと思っている。
乗り回している自分が好きなのかもしれないけど。
少しだけ目線を変えて、少しだけ我慢してみたりして、少しだけ環境を変えること。
そんなことで電車の良さに触れ合うことができた。
少しだけ他の人の意見を受け入れられたということ。
なんでもかんでもシャットアウトしたらダメだね。
思考停止バカにならないように、外からの刺激を頂ければと。