何かを「使える」ようになるには、それ以外の知識が必要だ。
僕の感覚で言えば、3:7でそれ以外の知識のほうが必要になる。
例えば「車を運転できる」こと。免許があれば、車を操作することはできる。
最寄り駅まで行こうとすれば、車を操作すること以外に、
- 道順を覚える(=カーナビの使い方を知っている)
- おおよその時間が分かる
- 同乗者に適切な声掛けができる
など、直接車を操作する以外のことも必要になる。
例えば「エクセルを使える」ようになるには。
請求書を作成しようとすれば、
- 請求締め日
- 売掛サイクル
- 消費税の内税/外税、非課税、不課税
- 管理番号の取得やルール
- 端数の処理
- フォーマットデザイン
など、直接エクセルの操作と関係ない知識が必要になる。
エクセルの関数で言えば
- 四則演算
- SUM
- SUMIF
- ROUND(DOWN)
- EOMONTH
くらいだろう。あとは罫線やリスト入力くらいか。
エクセル以外の知識が必要になる。
請求書以外にしても、その書類の目的、粒度、誰に提出するのか、どの切り口で調査するのか。などの知識がないと、書類は仕上がらない。
グラフを作成する際、円グラフなのか、棒グラフなのか、折れ線グラフなのか。
一覧にしたときの並び順、取引先のコーポレートカラー、担当や年次が変わっても使える仕様。
求められるものは業務によって異なるが、エクセルの関数だけを覚えても、あまり役に立たないのだ。
スタートからゴールまでの中で、1割、2割程度の区間を効率よくこなすためのエクセルでしかないのだから。
頑張ることは大事ですけど、頑張る先とその成果を具体的に決めておかないと、思ったほどのリターンが手に入らないことがありますよ。