エモい文章は表現がうまい。
直接的でないけれど、具体的なシーンが浮かぶ。
文章を書くのは好きじゃない、得意じゃないという人がいる。たまにインターネットでエッセイや日記を公開してくれる。
僕はその人が書く文章が好きだから、そのエッセイや日記を読む。
表現ひとつひとつの単語は難しくない。僕が知っている単語を巧みに並べて、頭の中をいっぱいにさせてくれる。
楽しかったこと、おいしかったおやつ、季節の変わり目、友人とのティータイム。
その中に、彼女らしい表現があったり、意識を逃がしてくれないような表現がある。
だからといって、それは難しい単語でも、ひねくれた表現でもない。
どうしてこんなに引き込まれる文章が書けるのだろうか。
何度となく読み返して、心を揺さぶられて、どんどん引き込まれていく、嫉妬しながら。
僕自身が文章を書いたりすることで、誰かの文章がものすごく気になるようになった。誰かの文章が気になりだすと、前よりもイメージが強くなる。
「赤い」と書かれていても、今までは白黒の映像しか浮かんでこなかったのに。今では「赤」がちゃんとイメージになる。
イメージしすぎて、読み終わるころには、ヘトヘトになることだってある。
それは写真や映像よりも鮮明で、強く刻まれるのだけど。
そうやって日本語の、表現の魅力にどんどんハマっていくんだろう。
早くそれを操れるようになりたいものだ。